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Red Hat Ansible Automation Platform による VMware インフラストラクチャの自動化は、さまざまな業種の多くのお客様が実施している極めて一般的なユースケースです。Ansible Automation Platform を使用した Linux や Windows オペレーティングシステムの自動化はよく知られていますが、VMware vSphere 自体を自動化することもできるため、仮想マシンのライフサイクル全体を自動化し、オーケストレーションできます。このブログ投稿では、Ansible Automation Platform で仮想マシンのライフサイクルを自動化する方法、これをより広範なハイブリッドクラウド環境にどう適用できるか、さらに詳細を知るための次のステップについて説明します。

仮想マシンのライフサイクルの自動化

Ansible Automation Platform の対象は OS レベルのタスクだけではありません。VMware 仮想マシンのライフサイクル全体をオーケストレーションすることもできます。

Ansible Automation Platform は、プロビジョニングや構成からスケーリングおよび撤去に至るまでの運用を効率化します。そのメリットとしては、主に次の 3 つが挙げられます。

  • 一貫性:手動プロセスではエラーが発生します。Ansible Automation Platform を使うことで、複数の VM 間で構成を統一できます。
  • 効率性:VM の作成、パッチ適用、スケーリングなどの繰り返しタスクを自動化することで時間を節約できます。
  • 拡張性:Ansible Automation Platform は、VMware 環境の拡大に合わせてシームレスに適応できます。

実際、さまざまな種類の自動化を組み合わせると、次のようなワークフローになります。

Automation workflow

これをさらに細分化してみましょう。上図の各ステップは、最も基本的なレベルでは、単純な 1 つのタスクとして Ansible Playbook で処理できます。過度に複雑なものである必要はありません。

Ansible Playbook

上の図では、(1) Red Hat Enterprise Linux 9 仮想マシンを VMware vSphere にデプロイし、(2) アプリケーションを構成し、(3) この新しい完全に機能する Web サーバーを F5 アプライアンスに追加してサーバー容量を追加しています。このように、シンプルな個別の Playbook を Ansible Automation Platform ワークフローに接続して、簡単な自動化オーケストレーションを作成できます。

マルチクラウドの自動化

ここで、多くの組織における現実と、Ansible Automation Platform のようなツールが極めて重要である理由についても触れておきたいと思います。1 つの仮想化プラットフォーム内で完全に均一な環境を持っているお客様は存在しません。組織の運営は、プライベートクラウドやパブリッククラウド、その他さまざまなものが混在するマルチクラウド環境で展開されています。これが技術的負債や技術の無秩序な増加につながり、マルチクラウド環境の複雑さに対して実際にどれだけの対処ができるかを考えたときに頭を抱えることになります。

Ansible Automation Platform はこのギャップを埋め、VMware とハイパースケーラー環境が調和して共存できるようにします。Ansible Automation Platform の広範な統合エコシステムにより、統一されたオーケストレーションを通じて、多様なクラウド・プラットフォーム上での一貫したオーケストレーションが可能になります。AWS、Azure、OpenShift Virtualization、あるいはオンプレミスの VMware セットアップであっても、Ansible Automation Platform はハイブリッドクラウド全体におけるワークロードの移行を調整し、支援します。

開始する方法

Ansible Automation Hub の VMware 検証済みコンテンツ (cloud.vmware_ops) をご覧ください。Ansible の検証済みコンテンツは、一般的なユースケースの多くに対応するための、事前構築済みの YAML コンテンツ (Playbook やロールなど) を含む新しいコレクションです。Ansible の検証済みコンテンツは、まず基盤とするべきユースケースの選び方に関するエキスパートの意見を反映したアプローチです。

 

次のステップ:VMware Explore

Red Hat は、2024 年 8 月 26 日から 29 日にかけて Venetian Conference Center で開催される VMware Explore に参加することを発表しました。これは私にとって初めての VMware Explore イベントであり、あらゆるものの自動化についてエンジニアの皆さんと話ができることを楽しみにしています。自動化の対象が仮想マシン、ネットワーク機器、パブリッククラウド、VMware vSphere のいずれであっても、ぜひ Red Hat にご相談ください。また、Red Hat のブースで 4 つのミニシアターセッションを開催します。ミニシアターセッションはブースで実施される 10 - 15 分のプレゼンテーションで、取り組みを開始する方法、およびお客様の既存インフラストラクチャと統合する方法について説明します。4 つのセッションのテーマは次のとおりです。

  • VMware インフラストラクチャを効率的に自動化するための 5 つの優れたユースケース
    複雑なインフラストラクチャを効率的に管理するためには、自動化が不可欠です。Ansible Automation Platform は、VMware 環境を自動化するための強力なソリューションとなります。このセッションでは、Ansible Automation Platform で VMware インフラストラクチャを変革し、Linux および Windows 仮想マシンの自動化と管理を支援する、すぐに試したい 5 つのユースケースを紹介します。

     

  • Ansible Automation Platform によるマルチクラウド自動化
    多くの組織が、IT インフラストラクチャの需要に対応するために、プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせて使用しています。このセッションでは、Ansible Automation Platform がどのように VMware インフラストラクチャとハイパースケーラー・インフラストラクチャの自動化、オーケストレーション、管理を支援するかについて、および Ansible Automation Platform が広範な統合エコシステムによって、それらをシームレスに共存させる方法について説明します。

     

  • Ansible Automation Platform によるマルチクラウド自動化
    基本的な内容に焦点を当てたこの初心者向けセッションでは、Ansible Automation Platform で VMware を自動化する方法について説明します。Ansible の事前知識は一切必要ありません。

    • インベントリー:VMware インベントリーを効率的に管理する
    • モジュール:Ansible モジュールの使用方法を理解し、習得する
    • ジョブテンプレート:Ansible Playbook の運用化方法を学ぶ
    • Survey:ジョブテンプレートのための情報を集めるための、使いやすい質問と回答の方法によるユーザーフレンドリーなフォームを作る方法を学ぶ

     

  • VMware 環境の自動化による時間とコストの削減
    Ansible Automation Platform を活用すれば、少ない労力でより多くのことを実現できます。この強力なツールを使用すると、構成管理、アプリケーションのデプロイ、サービス間のオーケストレーション、プロビジョニングなどのタスクを自動化できます。VMware インフラストラクチャに関しては、Ansible Automation Platform は、ESXi のインストール、構成、ネットワークのセットアップなどを自動化します。そうした自動化により、時間を節約し、手作業によるエラーを減らし、インフラストラクチャのプロビジョニングに一貫した反復可能なプロセスを適用することができます。

 

VMware Explore でお会いしましょう

展示ホール入口近くの Red Hat ブースでお待ちしております。Red Hat ブースはイベントアプリの #1530 です。場所がわからない場合は、お好みのソーシャルメディア・プラットフォームで Roger Lopez またはにメッセージを送信してください。

最新情報は、@RedHatEvents@AnsibleYouTube で配信しています。ぜひフォローやチャンネル登録してご活用ください。

今年はこれ以外のイベントにも参加を予定しており、AWS re:Invent 2024 にも Ansible のエキスパートが参加します。


執筆者紹介

Sean is a Principal Technical Marketing Manager, Ansible, where he brings over 10 years of experience building and automating computer networks. Sean previously worked for both Cumulus Networks (acquired by Nvidia) and Cisco Systems where he helped customers deploy, manage and automate their network infrastructure. He resides in Chapel Hill, NC with his wife and children and tweets from @IPvSean.

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