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Red Hat Enterprise Linux (RHEL) Lightspeed は、数十年にわたる RHEL の専門知識と AI テクノロジーを組み合わせて、ユーザーが Linux システムのエキスパートになれるよう支援します。RHEL Lightspeed は、初心者・エキスパートの別なく IT プロフェッショナルが RHEL を構築、デプロイ、管理する方法についてプロアクティブに情報提供し、単純化します。

RHEL Lightspeed は 2 つの機能で構成されており、それらの機能はいずれも RHEL サブスクリプションに含まれています。

  • RHEL Lightspeed を使用したコマンドライン・アシスタント:コマンドライン・インタフェースから直接利用できる AI アシスタントを提供します。RHEL 9.6 および 10 で利用可能です。
  • RHEL Lightspeed を使用した Insights Image Builder パッケージの推奨:Insights Image Builder で選択されたパッケージを分析し、イメージビルドに関連すると考えられる追加パッケージに関する推奨事項を提供します。  

RHEL Lightspeed を使用したコマンドライン・アシスタント

コマンドライン・アシスタントは、RHEL コマンドラインで利用できる AI 対応アシスタントを提供します。このアシスタントは質問に回答する際に RHEL のドキュメントと Red Hat ナレッジベースからの情報を組み込むことができるため、Red Hat の数十年にわたる Linux 専門知識へのアクセスが容易になります。自然言語のプロンプトで RHEL 関連の質問に答えさせたり、トラブルシューティングを支援したり、学習補助として使用したりできます。コマンドライン・アシスタントは、初心者からエキスパートまで、RHEL ユーザーの生産性を向上させることができます。  

コマンドライン・アシスタントはホストされたサービスに接続して要求を処理して回答を提供するので、実行には最小限のハードウェアリソースしか必要としません。このホステッドサービスは、RHEL サブスクリプションの価値の一部として提供されます。  

コマンドライン・アシスタントの使用を開始するには、command-line-assistant パッケージをインストールします。これは RHEL 9.6 および 10.0 で利用可能です。

$ sudo dnf install command-line-assistant

インストールしたら、c コマンドを使用して質問をすることができます。次の例では、システムのブートに時間がかかる理由を突き止めようとしています。

c "Help me figure out why this system is slow to boot"
+ Asking RHEL Lightspeed

To diagnose slow boot times in Red Hat Enterprise Linux (RHEL), you can use the  systemd-analyze command set. Here's how you can proceed:

1. Check the overall boot time: Use the command systemd-analyze time. This will give you an overview of the total time taken for the last successful boot.

2. Identify services causing delays: To pinpoint which services are contributing to the boot time, use the command systemd-analyze blame. This command lists all services in descending order based on the time they took to initialize during the last boot. The service at the top of the list is the one taking the most time to start.

3. Examine critical boot dependencies: If your boot process is waiting for certain services to start, you can identify these dependencies with systemd-analyze critical-chain. This command shows the units at critical points where the boot process waits for dependencies to be satisfied. For example, if postfix.service depends on network.target, and network.target depends on network.service, you'll see this dependency chain.

Remember to review the output of these commands to understand which services are causing the delay and consider disabling unnecessary services that start at boot to improve boot times. Always ensure that disabling services does not adversely affect system functionality.

For more detailed guidance and additional optimization strategies, refer to the Red Hat Knowledgebase article at [https://access.redhat.com/solutions/2478981 (https://access.redhat.com/solutions/2478981).

Always review AI-generated content prior to use.

これについて、なぜ  c コマンドを選んだのか疑問に感じておられるかもしれません。その理由は 2 つあります。

  1. コマンドライン・アシスタントは頻繁に使用することを想定しているので、コマンド名は短くしたいと考えました
  2. 科学において光の速度 (Lightspeed) を表すのに c という文字が使用されます

ただし、システムで c コマンドが競合する場合 (エイリアスなど) も心配はいりません。必要に応じて cla コマンドも使用できます。  

以下は、コマンドライン・アシスタントを使い始めるのに役立つクイック・リファレンス・ガイドです。

コマンド

説明

c または cla

c または cla コマンドを使用して、コマンドライン・アシスタントを呼び出します。

c "質問またはプロンプト"

c ���マンドを実行し、引用符で囲まれた質問を渡します。

c -a ファイル名 “質問またはプロンプト”

-a パラメーターを使用して、コマンドライン・アシスタントにファイルを添付できます。たとえば、理解したいログエントリーを含むファイルを添付します。

コマンド | c “質問またはプロンプト”

別のコマンドの出力をパイプでコマンドライン・アシスタントに渡すことができます。以下に例を示します。

free -m | c “how much free memory do I have on this system?”

c -i

コマンドライン・アシスタントの対話型セッションを開始します。

c history -a

会話の履歴を表示します。その他の履歴関連のオプションについては、man  c を参照してください。

詳細については、RHEL 9 および RHEL 10 の RHEL Lightspeed ドキュメントと、man c コマンドを使用してアクセスできるマニュアルページを参照してください。  

コマンドライン・アシスタントで問題を解決するインタラクティブラボ環境が提供されており、複数の使用シナリオを通してコマンドライン・アシスタントを試すことができます。  

RHEL Lightspeed を使用した Insights Image Builder パッケージの推奨

Insights Image Builder は複数のプラットフォーム向けに RHEL イメージを構築することができ、カスタム・ファイルシステム・レイアウトの構成や OpenSCAP セキュリティポリシーなどの多くの機能を提供します。イメージをビルドするときの手順の 1 つに、イメージに追加のパッケージを含めるかどうかの指定があります。Insights Image Builder パッケージ推奨機能は、イメージに含めるために選択したパッケージを分析し、関連性があると考えられる追加パッケージを推奨するので、これらの推奨事項を確認して、含めるかどうかを決定できます。  

次の例では、Insights Image Builder で adcli パッケージを選択したところ、追加パッケージに関する 2 つの推奨事項が提示されました。画面の下部に表示されています。

A screenshot showing the Insights image builder package recommendations powered by RHEL Lightspeed

Insights Image Builder の詳細については、ドキュメントの「ハイブリッドクラウドでの RHEL システムのデプロイおよび管理」を参照してください。  

次のステップ

RHEL システムで AI を活用して作業の生産性を向上させることに関心がある場合は、command-line-assistant パッケージをインストールするか、コマンドライン・アシスタントで問題を解決するインタラクティブラボ環境をお試しください。また、次回 Insights Image Builder を使用して新しい RHEL イメージを構築する際には、環境で役立つ可能性のある追加パッケージについての推奨事項を確認してください。  

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執筆者紹介

Brian Smith is a product manager at Red Hat focused on RHEL automation and management.  He has been at Red Hat since 2018, previously working with public sector customers as a technical account manager (TAM).  

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