『ウィッチャー4』、Unreal Engine 5を使用した美麗なテックデモ映像が公開 ただし「完成版を完全に再現したものではない」と開発元は強調
ちょっと出来過ぎ?
Epic Gamesが開発中の最新ツールとテクノロジーを初披露するState of Unreal 2025にて、CD PROJEKTがUnreal Engine 5で開発された『ウィッチャー4』のテックデモを公開した。
そのテックデモの質に対して興奮と驚きの声が上がるなか、開発元のCD PROJEKTが、これはゲームプレイを紹介するものではないため、実際の『ウィッチャー4』のゲームプレイ映像を完全に再現したものではないとのコメントを発表した。
PS5でキャプチャされ60fpsで動作する技術デモは、モンスター退治の依頼を受けたシリが、ゲームで初めて登場する「コヴィリ」を探索する様子を描いたものだ(『ウィッチャー4』でコヴィリがプレイアブルエリアになるとCD PROJEKTが明かしている)。
テックデモでは驚くほど細かいディテールが紹介されており、非常に滑らかなアニメーションは現世代機ではまだ見たことのないレベルだ。コヴィリの山々を抜けて活気あふれる港町「ヴァルドレスト」へ向かうなかで、シリと彼女の愛馬「ケルピー」の実に見事な動きや会話、NPCや世界とのやりとりが確認できた。また、CD PROJEKTは市場のシーンでNPCの数を300人まで増やし、キャラクターを個別にアニメーションする様子を紹介。最後には、コヴィリの冬の首都であり主要な港町の「ラン・エクセター」が初めて登場する。
「スタンドアロン」のテックデモは、Unreal Engine 5の機能や、CD PROJEKTが本作のオープンワールドを開発する際に使用しているツールを紹介するために作られたものだ。開発元は、これがゲームプレイ映像ではないことを強調している。
では、テックデモは『ウィッチャー4』に期待できることを反映しているのだろうか? CD PROJEKTによると、映像は「『ウィッチャー4』の方向性を反映しているが、完成版を完全に再現するものではない」という。
「プロダクションは依然として進行中です。この先も作業が山積みです。とはいえ、これまでで最も進歩的なビジュアルのRPGを作る、という野心的な目標を掲げています」
テックデモのためにハイエンドPCではなくPS5を選んだ理由については、次のように説明している。「早い段階でコンソール向けに最適化をすることで、すべてのプラットフォームにおいて将来性のあるパフォーマンスを実現することに役立ちます。コンソールには厳しい制約があり、その条件を満たすことで、ゲームのすべてのバージョンにとってメリットとなるような、より賢く効率的な技術選択ができるようになります」
『ウィッチャー4』に関する大きな疑問の一つは、対象プラットフォームだ。PS5でのテックデモが公開されたことは、次世代機(PS6やXboxの次世代機)でも動作するクロスジェネレーションゲームになる可能性を連想させる。しかし、現行機で発売されるということは、廉価版のXbox Series Sでもプレイできるということなのだろうか。
ちなみに、ロックスター・ゲームスの『グランド・セフト・オートⅥ』は、今のところXbox Series Sを含む現行機で発売される予定だ。GTA6がお手頃価格のXbox Series Sで動作するのなら、『ウィッチャー4』も可能かもしれない。
なお、『ウィッチャー4』は早くても2027年までは発売されないとのことなので、実際にどうなるか判明するのはまだ先のことだろう。