『M3GAN/ミーガン 2.0』、日本での劇場公開が中止に 人気映画の続編ながら海外では興行不振が報道
前作は大ヒットしたものの、方向転換に失敗してしまったようだ
『M3GAN/ミーガン 2.0』の日本での劇場公開が中止になった。本作は2025年10月10日に公開予定だった。公開が中止になった理由は明かされておらず、今後デジタル配信されるかどうかは今のところ不明だ。
本作は6月に海外で公開済みだが、興行的に失敗してしまったことが報道され、劇場公開からわずか3週間でデジタル配信されてしまっていた。海外での失敗が、日本での公開中止につながったのかもしれない。
『M3GAN/ミーガン 2.0』劇場公開中止のお知らせ
10月10日(金)に日本劇場公開を予定しておりました『M3GAN/ミーガン 2.0』につきまして、劇場公開を中止することを決定いたしましたのでお知らせいたします。
日頃のご支援に感謝申し上げるとともに、ご理解のほどお願い申し上げます。 pic.twitter.com/C9ivXNRaLM — 映画『M3GAN/ミーガン 2.0』公式 (@m3gan_JP) August 1, 2025
『M3GAN/ミーガン 2.0』はAI人形ホラー『M3GAN ミーガン』の続編だ。前作は2022年に米国で公開されて大ヒットし、SNSでは特徴的な踊りの「ミーガンダンス」の話題なども日本に伝わっていた。映画は2023年に日本で公開され、そのテーマ性やダンス、ビジュアルなどから話題作となっていた。前作のIGN JAPANにおけるレビューでは、「恐怖表現と社会への問題提起とが描き出す、新たなホラーアイコンの誕生」などと評されて8点のレビュースコアを獲得した。
IGN USによると、『M3GAN/ミーガン 2.0』は6月に海外で公開されていたが、本作を製作するブラムハウスのジェイソン・ブラムがいくつかの失敗を認めたという。本作は米国では公開初週の週末で1020万ドル、他国では約696万ドルの興行収入になっていた。初代『M3GAN ミーガン』は最終的に全世界で1億8000万ドルの興行収入になっていたそうで、前作の成績には遠くおよばない数字になってしまっていたそうだ。とあるポッドキャストでブラムは、公開10週前の時点ではオープニングで4500万ドルの興行収入を見込んでいたことを語っていたという。しかしながら、公開が近づくに連れてこの予想がどんどん下降してしまっていたようだ。
ブラムによると、「私たちは皆、ミーガンを映画『スーパーマン」のように考えていた」とのことだ。これは「ミーガンというキャラクターならなんでもできる」という意味だったようで、ジャンルを変えることも悪玉から善玉に変えることもできるなどと考えていたようだ。そのような考えから続編ではホラースリラーからアクションコメディへと大きな方向転換が図られた模様。しかし、結果を振り返ったブラムによれば、観客はジャンル変更についての準備が��きていなかったようでいつものミーガンが見たかったのではないかと考えているそうだ。
さまざまな要因から失敗した『M3GAN/ミーガン 2.0』は、米国では劇場公開からわずか3週間でデジタル配信されてしまった。IGN USのレビューでは6点のレビュースコアを付けられ、ここでもホラーからSFアクションへとジャンルを急転換させたことが指摘された。皮肉交じりな批評のようで、新しいジャンルを生み出したのではなく、ミーガン自身が主役になってしまったとのことだ。
SNS上では公開をたのしみにしていた日本のファンのリプライで溢れているようで、公開中止を残念に思っている人が多いようだ。デジタル配信を期待する声も挙がっているが、公開中心になった理由や今後デジタル配信されるかどうかなどの詳細はアナウンスされていない。